食べられる再帰性反射材の作り方
このページでは食べられる再帰性反射材の作り方を紹介する.
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レシピA (VRST 2017で報告したもの.実現される屈折率~1.4335)
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器具
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電気ヒーター
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耐熱容器(寒天溶液作成用),底が平らな耐熱容器(寒天を固めるためのもの),コーナーキューブプリズムアレイ
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材料
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水 : 粉末寒天 : グラニュー糖 : 水飴 = 100.0 : 3.6 : 100.0 : 8.0 (重量比)
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熱しているうちに水は蒸発して少なくなっていくため,最初は上記の重量より水を少し多めにしておき,熱しながら目標の重さになるまで水分を飛ばすとよい.
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作り方
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耐熱容器を用意し,その重さをあらかじめ測っておく.当研究室では耐熱容器としてパイレックスガラス製のビーカーを利用している.
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水と寒天を混ぜ,温める.当研究室では実験用の電気ホットプレート(NHS-M200ND+アルミビーズ)を利用している.
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寒天が完全に溶けたら,グラニュー糖を少しづつ加える.グラニュー糖がすべてとけたら水飴を加えてかき混ぜる.
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沸騰するまで温める.(水溶液は5,6分沸騰させたほうが寒天の性能を引き出せると言われている.)時々全体の重量を測定し,目標の重さとなっていたらヒーターから下ろす.
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沸騰させると多くの細かい気泡が水溶液中に発生するので,数分の間静置して気泡が上に集まるのを待つ.すると,上の方に気泡を多く含む泡の層ができるので,その泡をスプーンなどで掬って除去する.
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底が平らな耐熱容器にコーナーキューブプリズムアレイを型として置き,上から寒天溶液を静かに注ぐ.当研究室では蓋つきのペトリディッシュを耐熱容器として利用している.
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混入してしまった気泡を爪楊枝などで取り除く.食品用アルコールスプレーの噴霧も泡の除去を助けてくれる.
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冷蔵庫に入れ,冷やし固める.寒天溶液が固まったら,型から外す.冷蔵庫の中で乾燥してしまうと,寒天が型に張り付いてしまい外すことが非常に難しくなるので,容器は濡れ布巾とラップで覆い乾燥を防ぐとよいようである.
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レシピB (より高い屈折率 ~1.4730 が実現できる)
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材料
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水 : 粉末寒天 (カリコリカン, 伊那食品工業株式会社) : グラニュー糖 = 120 : 5 : 250 (重量比)
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作り方は,水飴がない点を除いてレシピAとほぼ同じ.
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動画 レシピBで食べられる再帰性反射材を作成している様子の動画