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紙吹雪へのレーザー投影

 近年,ライブなどの舞台演出においては,複数のスクリーンやプロジェクターをステージ背景や舞台上のオブジェクトに映像を映し出す手法や,アーティストの身体や衣装に直接映像を投影する手法が定番化しつつある.しかし,現在のライブの演出では主にプロジェクターが使用されており,この方法では画像を投影するまでに一定の遅延が発生するため,アーティストの身体や衣装の動きに対応する高速な投影には限界があった.最近では,映像の入力から出力までの遅延を短縮した高速プロジェクターも登場しており,動的なプロジェクションマッピングを用いた演出が注目されている.これらの研究では低遅延の投影により高速に動く対象にプロジェクションマッピングを実現している.ただし,その一方で投影可能な輝度に制約があるなどの課題もあった.より高輝度で視認しやすい演出を可能にする手法として,当研究室では,高速ビジョンで紙吹雪検出し画像処理を行うプログラムと,レーザーディスプレイを用いた高速なレーザー制御を組み合わせた演出方法を開発した.この手法では,落ちてくる複数の紙吹雪それぞれのランダムな動きにあわせて,各紙吹雪にレーザーを投影する.

 提案システムでは,高速ビジョンで撮影した画像を二値化し,輪郭線の座標を抽出した後,その座標から中心を計算している.そして,複数台のレーザーを個別に制御するため,それぞれのガルバノミラーの可動域の4隅に対してレーザーを投影し,その際の制御値と高速ビジョン画像上の座標を記録する.この4点の対応関係から,各レーザーで独立した2つのホモグラフィ変換行列を計算する.次に,高速ビジョン画像から得られた紙吹雪の中心座標をもとに,対象の紙吹雪がどちらのレーザーの投影範囲に属するかを判定する.そして,投影範囲に応じたホモグラフィ変換行列を中心座標に適用することで,各レーザーの正確な投影座標を求めている.

 実際の実験の様子は動画に示す.領域内に,降らせた紙吹雪に対してレーザーを投影できることを確認できた.

system4.png

図1 提案システムの概要

動画 紙吹雪にレーザーを投影した様子

参考文献

  • ​地徳 涼音,奥寛雅 : 紙吹雪への高速かつ動的なレーザーパターン投影による視覚効果付与手法の研究,ロボティクス・メカトロニクス講演会2025 (ROBOMECH2025) (山形ビッグウイング,山形,2025.6.6)/予稿集,2A1-T05​

  • 地徳 涼音,奥寛雅 : 環境光変動にロバストな紙吹雪へのレーザーパターン投影手法, 日本バーチャルリアリティー学会大会2015(VRSJ2025)(立命館大学 大阪いばらきキャンパス, 大阪, 2025.9.17)/予稿集, 1A1-10

  • 地徳涼音,奥寛雅: 紙吹雪を対象とした広範囲へのレーザーパターン投影手法の提案, ロボティクス・メカトロニクス講演会2026 (ROBOMECH2026)(福岡国際会議場, 福岡, 2026.7.1)/予稿集,2A1-R06

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